【オーシャンS 2026】予想と分析|枠順・血統・有力馬を徹底解説
🌊 ① コース特性とペース傾向|”おむすび型”の洗礼
オーシャンSの舞台は中山外回り芝1,200m。このコースを語るうえで外せないのが「おむすび型」と呼ばれる特殊なスタート地点だ。外回りコースの2コーナー付近、ほぼコースの頂点に位置する場所からゲートが開く。発走直後から緩やかな下り坂とカーブが続き、4コーナーを回るまで直線部分がほとんど存在しない構造になっている。このため各馬は序盤から自然と加速しやすく、前半3ハロンの通過タイムが33秒台前半になるのは当たり前という超ハイペース必至の舞台だ。
2026年の開催は2回中山開幕直後の初日。馬場は内側から良好な状態で、良馬場なら勝ちタイムは1分7秒台の超高速決着も十分にありえる。コンディションが良ければ良いほど、先行できる馬・内枠の馬が圧倒的に有利になるのが中山芝1,200mの鉄則だ。
このコースの本質を一言で表すなら「スピードとパワーの融合」。純粋なスピードだけでは急坂で止まり、パワーだけでは序盤に置かれる。1,200mという短距離のなかで先行力・コース取り・持続力の3要素がすべて噛み合った馬だけが頂点に立てる。リピーターが非常に多いのも、それだけコース適性がシビアに求められることの証だ。ナックビーナスが4年連続2着(2017〜2020年)、ビアンフェが2年連続3着(2021・2022年)といった記録が、このコースのリピーター性の高さを如実に示している。
おむすび型の特殊レイアウト。スタートから即コーナー。外枠は距離ロス必至。リピーターが活躍する適性重視のコース。
前半3F33秒台前半が標準。良馬場なら1分7秒台の超高速決着。後半でのバテ合いを制するパワーと持続力が問われる。
逃げ・先行が有利。後方一手の追い込みは届きにくく、好位でインを立ち回れる馬が最も安定した成績を残す。
2回中山開幕直後。内馬場は最良の状態。先行・内枠馬が最大の恩恵を受ける。開幕週の良馬場は内枠絶対優位。
🔢 ② 枠順バイアス|「7・8枠は消し」の鉄則とその根拠
中山芝1,200mにおける枠順バイアスは、JRA全重賞のなかでも最も顕著なクラスに入る。スタートから約250m進んだ地点で3コーナーが始まり、4コーナーを回るまで直線が存在しないレイアウトのため、外枠馬はコーナーごとに外を回ることを強いられ、距離ロスが雪だるま式に積み重なっていく。
データも明確だ。2014年以降の7枠は【1.2.2.19】、8枠も【1.1.2.20】と惨敗続き。7・8枠が馬券に絡む場合は「すんなりハナを切れた逃げ馬」か「展開に恵まれた直線一気型」のどちらかがほとんどで、実力馬でも外枠を引いた時点で能力の発揮が難しくなる。枠が確定した瞬間に7・8枠馬は人気に関わらず積極的に評価を下げる——それがこのレースの鉄則だ。
一方、1〜4枠の内枠は圧倒的に有利。コーナーをロスなく立ち回れるため、ハイペースになっても脚を溜めやすく、直線での踏ん張りが利きやすい。特に開幕週の良好な内側馬場と組み合わさると、内枠先行馬の優位性はさらに際立つ。「枠番を確認してから評価を決める」という姿勢がこのレースでは非常に重要だ。
1〜4枠の先行馬は無条件で評価アップ。5〜6枠は脚質と騎手次第で対応可能。7〜8枠はGⅠ馬でも積極的に割り引く。特に逃げ・先行馬が外枠に入った場合、先手を取るための消耗が直線でのバテにつながる。外枠の差し馬は「展開ハマり待ち」として扱い、本命軸には据えないこと。
🧬 ③ 血統考察|中山急坂を制する「パワー系血統」の共通項
過去10年の好走馬の父系を分析すると、大きく3つの系統に分類できる。まずクロフネ・ロードカナロアといった「短距離特化×パワー型」の種牡馬系統。昨年の覇者ママコチャ(父クロフネ)がその最たる例で、急坂をこなすパワーと前半の速いペースに対応できるスピード持続力を兼備する系統が最もフィットする。
次に注目したいのがストームバード・ストームキャットを持つ配合だ。過去5年の好走馬の多くがこの血を保有しており、米国型の筋力・爆発的加速力が中山急坂の「踏ん張り」場面で生きる。ビッグシーザーが持つストームキャット4×4のクロスはその典型だ。さらにプリンスリーギフト系を内包する馬も過去5年で5頭が好走しており、サクラバクシンオー〜ビッグアーサー系の短距離適性は信頼に値する。
一方で欧州系の血を全く持たない馬は過去5年でほぼ馬券圏外というデータも出ている。日本系一辺倒の配合より、母系にNorthern Dancer系など欧州血統のスタミナが入った配合の方が急坂での持続力を補完できる。逆にディープインパクト直系の長距離寄りの配合は距離短縮でもコース適性面では割引きが必要だ。
◎ クロフネ系・ロードカナロア系・ビッグアーサー系(パワー+スプリント適性)
◎ ストームバード・ストームキャット持ち(急坂での踏ん張り力)
○ キングカメハメハ系・ダイワメジャー系(タフさと持続力)
△ 母系に欧州Blood必須(Northern Dancer・Sadler’s Wells系など)
▼ ディープインパクト直系の長距離寄り配合・欧州系を持たない配合
🐎 ④ 有力馬ピックアップ&個別分析【枠順確定版】
| 枠/馬番 | 馬名・血統 | 騎手・斤量 | 評価ポイント | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 1枠 1番 |
ファンダム最高枠! 父:モーリス|母父:スペシャルウィーク | ルメール 57kg |
1枠1番という最高の枠を引いた。内をロスなく立ち回れるモーリス産駒の機動力戦に最もフィットする枠番。ルメール騎手が最内から好位を取れれば、叩き2走目の上積みと相まって最有力候補に急浮上。1人気に推されているのも納得の枠順だ。 | ◎本命 |
| 3枠 5番 |
ルガルGⅠ馬 父:ロードカナロア|母父:キングカメハメハ | 鮫島駿 58kg |
3枠5番は絶好の好枠。ロードカナロア産駒の中山芝適性と阪神カップ復活勝利の地力は本物。別定58kgが課題だが好位を取れるコース取りと鮫島騎手の積極騎乗がハマれば逆転も十分。ファンダムとの優劣は直前の気配次第。 | ○対抗 |
| 7枠 14番 |
ママコチャ連覇狙い 父:クロフネ|母父:キングカメハメハ|全姉:ソダシ | 川田 56kg |
昨年の覇者が今年は7枠14番の外枠に入った。クロフネ産駒の地力は最上位だが、このコースの7枠は過去データでも苦戦傾向。川田騎手の手腕でいかに外を回るロスを最小限に抑えられるかが全て。能力は◎だが枠の不利を考慮し▲に降格。 | ▲(枠の不利) |
| 5枠 9番 |
インビンシブルパパ 父:American Pharoah|米国産 | 佐々木 57kg |
5枠9番は中枠でまずまず。BCターフスプリントで世界相手に6着と善戦した地力はメンバー上位。米国産のパワーと中山急坂の相性は悪くない。帰国初戦でも5枠の好位置を引き、仕上がり次第では上位争いに加われる穴候補。 | ▲〜△ |
| 7枠 13番 |
ビッグシーザー師の花道 父:ビッグアーサー|ストームキャット4×4クロス | 北村友 57kg |
7枠13番は痛い外枠。コース実績(2024年2着)と血統適性は申し分ないが、枠の不利が大きなマイナス要因。西園師定年引退前の渾身仕上げへの期待は変わらないが、外枠からの競馬では先行力を活かしにくい。穴として少額抑える程度が現実的。 | △(外枠割引) |
| 4枠 8番 |
フィオライア 父:スワーヴリチャード|母父:クロフネ|牝 | 太宰 55kg |
4枠8番と比較的内枠を確保。母父クロフネの急坂適性と55kgの軽量はプラス。前走シルクロードS16番人気Vの再現は難しいが、ヒモとして一考の価値あり。 | △(ヒモ) |
| 8枠 15番 |
フリッカージャブ 父:Justify|母父:Speightstown|3連勝中・4人気 | 松山 57kg |
3連勝の勢いは魅力だが8枠15番は最悪に近い外枠。このコースの8枠は過去12年で1勝のみ。松山騎手がどれだけ内をすくえるかだが、物理的なロスは避けられない。重賞初挑戦でこの枠は厳しく、今回は見送りが賢明。 | 消し |
| 1枠 2番 |
レイピア 父:キタサンブラック|母父:ディープインパクト | 戸崎圭 57kg |
1枠2番の好枠。シルクロードS2着の距離適応力は証明済み。ただしキタサンブラック産駒の本質は中長距離であり、内枠を生かして先行できても急坂での踏ん張りに疑問が残る。戸崎騎手の手綱で展開が向けば一発も。 | △ |
📊 ⑤ 近年の結果|リピーターと内枠優位を数字で確認
| 年度 | 1着(枠番) | 2着 | 3着 | 勝ちタイム | 馬場 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | ママコチャ(6枠) | ベアインマインド | フィアスプライド | 1:07.1 | 良 |
| 2024 | トウシンマカオ(8枠) | ビッグシーザー(5枠) | バースクライ(1枠) | 1:08.0 | 稍重 |
| 2023 | ヴェントヴォーチェ(5枠) | ディヴィナシオン(1枠) | エイシンスポッター(7枠) | 1:07.4 | 良 |
| 2022 | ジャンダルム(4枠) | ナランフレグ(6枠) | ビアンフェ(8枠) | 1:07.9 | 良 |
| 2021 | コントラチェック(5枠) | カレンモエ(2枠) | ビアンフェ(2枠) | 1:08.4 | 稍重 |
2024年のトウシンマカオ(8枠)を除くと、過去4年の勝ち馬は1〜6枠に集中している。特に2023年は1枠馬がワンツーを決め、枠順バイアスの強さを改めて証明した。稍重になった2021・2024年は時計がかかりパワー型の馬が台頭する傾向がある。また、リピーター馬の好走率が高いのもこのレースの特徴で、コース実績のある馬は適性として積極的に評価すべきだ。今年は開幕直後の良馬場が想定され、「内枠先行」の基本原則が最も機能しやすい条件が揃っている。
📋 ⑥ 確定出走表【全16頭】
| 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 厩舎 | 人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | ファンダム | 牡4 | 57.0 | ルメール | 美浦 辻 | 1 |
| 1 | 2 | レイピア | 牡4 | 57.0 | 戸崎圭 | 栗東 中竹 | 6 |
| 2 | 3 | ペアポルックス | 牡5 | 57.0 | 岩田康 | 栗東 梅田 | 11 |
| 2 | 4 | ウイングレイテスト | 牡9 | 57.0 | 松岡 | 美浦 畠山 | 12 |
| 3 | 5 | ルガル | 牡6 | 58.0 | 鮫島駿 | 栗東 杉山晴 | 2 |
| 3 | 6 | カリボール | 牡10 | 57.0 | 柴田善 | 美浦 戸田 | 16 |
| 4 | 7 | フリームファクシ | 牡6 | 57.0 | 菅原明 | 栗東 須貝 | 14 |
| 4 | 8 | フィオライア | 牝5 | 55.0 | 太宰 | 栗東 西園正 | 13 |
| 5 | 9 | インビンシブルパパ | 牡5 | 57.0 | 佐々木 | 美浦 伊藤大 | 5 |
| 5 | 10 | ピューロマジック | 牝5 | 55.0 | 横山和 | 栗東 安田 | 8 |
| 6 | 11 | ルージュラナキラ | 牝4 | 55.0 | 横山武 | 美浦 加藤征 | 10 |
| 6 | 12 | オタルエバー | 牡7 | 57.0 | 大野 | 栗東 中竹 | 15 |
| 7 | 13 | ビッグシーザー | 牡6 | 57.0 | 北村友 | 栗東 西園正 | 7 |
| 7 | 14 | ママコチャ | 牝7 | 56.0 | 川田 | 栗東 池江 | 3 |
| 8 | 15 | フリッカージャブ | 牡4 | 57.0 | 松山 | 栗東 西園翔 | 4 |
| 8 | 16 | ヨシノイースター | 牡8 | 57.0 | 田辺 | 栗東 中尾 | 9 |
🎯 枠順確定版・総合評価と馬券戦略
本命はファンダム(1枠1番)。枠順確定でもっとも評価が上がった一頭だ。最高の1枠1番を引き当て、ルメール騎手が最内からロスなく先行できる絶好条件が揃った。モーリス産駒の機動力は中山の小回りで最大限に発揮され、叩き2走目の確実な上積みも後押しする。1番人気に支持されているのは枠順込みの正当な評価といえる。
対抗はルガル(3枠5番)。好枠を引いたGⅠ馬が本命に肉薄する存在だ。ロードカナロア産駒の中山芝適性と阪神カップ復活Vで見せた本物の地力は高く評価できる。58kgのトップハンデがどこまで響くかが最大の焦点だが、鮫島騎手の積極的な競馬が噛み合えば逆転も十分にある。
3番手はママコチャ(7枠14番)。昨年の覇者だが、7枠という外枠に泣く形になった。川田騎手の手腕でロスを最小化できれば地力上位は揺るがないが、このコースの7枠データは厳しく、素直に本命には推しにくい。3番人気に落ち着いているぶん配当妙味が生まれており、軸馬としてではなくヒモ目線での評価が現実的だ。
穴としてインビンシブルパパ(5枠9番)に注目したい。BCターフスプリントで世界相手に6着と善戦した実力は本物で、帰国初戦でも5枠の好位置を引いた。開幕週の良好な馬場で力を発揮できれば上位争いに加われる。フリッカージャブ(8枠15番)は3連勝の勢いがあっても大外枠で見送り。8枠のデータが厳しすぎるうえに重賞初挑戦と不安要素が重なる。
馬券の本線はファンダムを1着固定の3連単、もしくはファンダムを軸にした3連複でルガル・ママコチャ・インビンシブルパパへ流す形。ビッグシーザーは外枠割引ながら西園師引退前の渾身仕上げに少額抑えたい。フィオライアは4枠8番の好位置と母父クロフネの適性を評価し、ヒモの1点として加えておく。
※本記事の情報は2026年2月27日14時時点の情報をもとに更新しました。競馬はエンターテインメントです。馬券の購入は自己責任・余裕資金の範囲内でお楽しみください。
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