【2026年 仁川S】予想と分析 狙い馬は?
🏇 ① コース特性とペース傾向
仁川ステークスは阪神競馬場のダート2000m(右回り)で施行されるリステッド競走。芝の内回り4コーナーポケットからスタートし、最初の芝部分は約80mと短いため、純粋なダート馬でもポジション争いで過度に消耗しにくい設計になっている。1コーナーまでの距離が約500mと長く、1800m戦よりも平坦部分が伸びるため、前半のラップは距離のわりに速く流れやすいのが最大の特徴だ。
ただしその後はペースが落ち着き、3〜4コーナーで再加速してから最後の急坂を駆け上がる流れが典型パターン。したがってこのコースで最も求められるのは「好位から脚を溜め、直線の坂で踏ん張れるスタミナとパワー」である。追い込み一辺倒では展開に左右されやすく、先行〜好位差しの馬が安定して上位に食い込む脚質傾向が続いている。
今回は天候が小雨で馬場状態が良から稍重に変わる可能性がある。湿ったダートでは前が止まりにくくなるため、先行力のある馬の評価をやや上げたい局面だ。
芝ポケットスタート→ダート2000m右回り。ゴール前急坂あり。スタミナ+パワー型のコース。
先行〜好位差しが圧倒的有利。追い込みは展開に左右される。位置取りが結果を大きく左右。
小雨予報で稍重の可能性あり。湿ったダートは前残りが増加傾向。先行馬の評価を上げたい。
2024年は6番人気、2025年は9番人気が勝利。ハンデ戦特有の波乱に要警戒。
🔢 ② 枠順バイアスと今年の並び
阪神ダート2000mは1コーナーまでが約500mと十分に長く、極端な枠順バイアスは生じにくいコースだ。ただし16頭立てのフルゲートでは外枠の馬にコーナーで距離ロスが蓄積されるため、スタートダッシュでポジションを取れるかどうかが勝敗を分ける大きな要素となる。
今年のポイントは大きく3つ。まず断然1番人気ムルソーが入った4枠7番。中枠は先行にも差しにもバランスが良く、坂井瑠星騎手の自在な立ち回りが可能。次に昨年2着ゼットリアンの6枠11番。昨年も「もう少し内を回りたかった」と松山騎手がコメントしており、外枠での距離ロスは気がかりだ。そして昨年3着クールミラボーの1枠1番。武豊騎手の手腕で最内をロスなく立ち回れれば大きな武器になるが、揉まれるリスクも内包する。
◎ 好配置:ムルソー(4枠7番)、クールミラボー(1枠1番)、トリポリタニア(3枠6番)
○ 許容範囲:ハピ(4枠8番)、シゲルショウグン(5枠9番)
△ やや不利:ゼットリアン(6枠11番)、サトノエピック(7枠13番)
▼ 外枠不利:マーブルロック(8枠16番)→ 大外はロス大で割引き
🧬 ③ 血統考察:阪神ダート2000mに刺さる配合
阪神ダート2000mはゴール前の急坂を含め、スタミナとパワーの両方を要求されるコースだ。種牡馬傾向ではキングカメハメハ系が圧倒的な強さを誇り、近年ではゴールドアリュール系やヘニーヒューズ産駒も実績を伸ばしている。加えて母父にサンデーサイレンス系を持つ配合は末脚の持続力が加わり、直線の坂での踏ん張りが利く。
今年の出走馬で血統的に最も注目したいのがムルソー(父レイデオロ)。レイデオロはキングカメハメハ直仔で、産駒にはサンライズアース(阪神大賞典)やアドマイヤテラ(JC出走)などスタミナ型の活躍馬が多い。ムルソー自身も母父エンパイアメーカーというパワー型の米国血統を持ち、ダートの中距離を力強く走る下地が完璧に揃っている。レイデオロ産駒は「叩き良化型・晩成型」で知られ、5歳の今がまさに充実期だ。
対抗格のハピ(父キズナ×母父キングカメハメハ)はディープインパクト系のダート適性を体現した配合。チャンピオンズC3着の底力は本物だが、58.5kgのトップハンデとの兼ね合いがカギとなる。トリポリタニアは4歳と若く、武蔵野S2着の実績があるが今回は距離延長への対応力が問われる。ゼットリアンは昨年2着でコース適性は証明済み。昨年の「もう少し内を回りたかった」という騎手コメントがそのまま今年の枠順課題に直結しているのが興味深い。
🐎 ④ 有力馬ピックアップ&個別分析
| 枠/馬番 | 馬名・血統 | 騎手・斤量 | 評価ポイント | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 4枠 7番 |
ムルソー連勝中 父:レイデオロ|母父:エンパイアメーカー | 坂井瑠星 58.0kg |
ダートOPを2連勝中と勢いが止まらない5歳馬。中枠7番を確保し、坂井瑠星騎手が自在に立ち回れる理想的な配置。池江泰寿厩舎の管理馬で仕上がりに不安なし。父レイデオロ産駒の「叩き良化・晩成」特性が5歳で完全開花。単勝1.9倍は妥当な支持で、ここを勝ってアンタレスSや重賞路線へ本格参戦を狙う。 | ◎本命 |
| 6枠 11番 |
ゼットリアン昨年2着 父:ジャスタウェイ|母父:ゼンノロブロイ | 団野大成 57.0kg |
昨年の仁川S2着馬で、コース適性は実証済み。6枠11番はやや外めだが、差し脚質の本馬にとっては自分のリズムで運べる面もある。鞍上は松山弘平→団野大成に替わるが、団野騎手の阪神ダート適性は高く、プラスに転じる余地あり。プロキオンSは相手強化ゆえの6着で、OP特別レベルなら上位争い必至。 | ○対抗 |
| 1枠 1番 |
クールミラボー昨年3着 父:モーリス|母父:スペシャルウィーク | 武豊 57.0kg |
昨年3着のコースリピーターが最内1番枠を引き当てた。武豊騎手の腕で経済コースをロスなく先行できれば、ゴール前急坂でも粘り込む力は十分。6歳になっても衰え知らず。昨年は「行きっぷりが良く無理せず2番手」と好位を確保しており、今年も同様の好位先行が見込める。仁川S2年連続で人気薄が勝利している波乱傾向からも、内枠先行の武豊は逆転候補筆頭。 | ▲穴筆頭 |
| 4枠 8番 |
ハピトップハンデ 父:キズナ|母父:キングカメハメハ | 藤岡佑介 58.5kg |
チャンピオンズC3着、平安S2着、シリウスS2着とGI〜GIIIで安定した実績を持つ本メンバー最高格の馬。ただし58.5kgのトップハンデは明確なマイナスで、近走は以前ほどの勢いがない。地力の高さで3着以内にしぶとく食い込む可能性は高く、馬券の紐としては外せない。 | △連下 |
| 3枠 6番 |
トリポリタニア軽ハンデ 父:未確認|武蔵野S2着実績 | 西村淳也 55.5kg |
メンバー中最年少の4歳馬で55.5kgの軽ハンデが最大の武器。武蔵野S(東京ダート1600m)2着の実績は光るが、今回は初の2000m戦で距離延長への対応がカギ。追い込み脚質のため展開待ちだが、ハンデ戦でペースが流れれば台頭の余地十分。内めの3枠6番も好位置。 | ☆穴 |
| 5枠 9番 |
シゲルショウグン 父:未確認|ダートOP実績 | 幸英明 58.0kg |
5枠9番の中枠から先行策が取れるポジション。ダートOP戦で堅実に走っている実力馬だが、58.0kgの斤量がどう影響するか。展開次第で3着争いに加わるタイプ。 | △(展開次第) |
| 2枠 3番 |
ペイシャエス 父:未確認|GI戦線経験馬 | 池添謙一 59.0kg |
かつてGI戦線で活躍した実績馬だが59.0kgの最重量ハンデが最大の壁。鞍上の池添謙一は阪神巧者で、2枠3番の好枠から経済コースを活かせれば地力で上位争いも。少額の穴ヒモとして1点。 | 穴ヒモ |
📊 ⑤ 近年の結果:波乱傾向を数字で振り返る
| 年度 | 1着 | 2着 | 3着 | 特記 |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | ルクスフロンティア(9人気) | ゼットリアン(6人気) | クールミラボー(7人気) | 武豊騎乗・好位抜け出し。3連単大波乱 |
| 2024 | ダイシンピスケス(6人気) | ウェルカムニュース(4人気) | アイコンテーラー(1人気) | 稍重・先行2番手からの粘り込み |
| 2023 | ハギノアレグリアス(1人気) | キングズソード(3人気) | ハピ(2人気) | 比較的順当。好位差しで決着 |
| 2022 | ウェスタールンド(3人気) | テーオーケインズ(1人気) | サンライズホープ | 良馬場・差し切り決着 |
2024・2025年と2年連続で人気薄が勝利している点は見逃せない。共通するのは「好位から抜け出した先行馬」のパターンで、2024年ダイシンピスケスは2番手追走から直線で粘り込み、2025年ルクスフロンティアは好位のインからロスなく立ち回った。いずれも「内めの枠から先行力を活かした」騎乗が好走の決め手になっており、今年も最内1番を引いた武豊×クールミラボーの組み合わせが波乱の主役となり得ることを示唆している。
📋 ⑥ 確定出走表【全16頭】
| 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 厩舎 | 人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | クールミラボー | 牡6 | 57.0 | 武豊 | 栗東 寺島 | 2 |
| 1 | 2 | ロードプレジール | 牡8 | 56.0 | 高杉 | 栗東 佐藤悠 | 7 |
| 2 | 3 | ペイシャエス | 牡7 | 59.0 | 池添 | 美浦 小西 | 8 |
| 2 | 4 | ジューンアヲニヨシ | 牡6 | 56.0 | 浜中 | 栗東 松下 | 9 |
| 3 | 5 | ポッドロゴ | 牡5 | 57.0 | 吉村 | 栗東 西園正 | 10 |
| 3 | 6 | トリポリタニア | 牡4 | 55.5 | 西村淳也 | 栗東 上村 | 4 |
| 4 | 7 | ムルソー | 牡5 | 58.0 | 坂井瑠星 | 栗東 池江 | 1 |
| 4 | 8 | ハピ | 牡7 | 58.5 | 藤岡佑介 | 栗東 大久保 | 5 |
| 5 | 9 | シゲルショウグン | 牡6 | 58.0 | 幸 | 栗東 大橋 | 6 |
| 5 | 10 | エナハツホ | 牝7 | 50.0 | 藤懸 | 栗東 吉田 | 15 |
| 6 | 11 | ゼットリアン | 牡6 | 57.0 | 団野 | 栗東 吉田 | 3 |
| 6 | 12 | コンクシェル | 牝6 | 54.0 | 荻野極 | 栗東 清水久 | 16 |
| 7 | 13 | サトノエピック | 牡5 | 55.0 | 田口 | 美浦 国枝 | 12 |
| 7 | 14 | リアレスト | 牡5 | 56.0 | 岩田望 | 美浦 尾関 | 13 |
| 8 | 15 | ピュアキアン | 牡5 | 56.5 | 吉田豊 | 美浦 竹内 | 11 |
| 8 | 16 | マーブルロック | 牡6 | 56.0 | 酒井 | 栗東 西園正 | 14 |
🎯 総合評価と馬券戦略
本命はムルソー(4枠7番)。ダートOPを2連勝中の勢い、中枠の好配置、父レイデオロの充実期——すべての条件が揃った。坂井瑠星騎手がインから好位を取れれば、後続を寄せ付けない走りが期待できる。単勝1.9倍は妥当だが、ここを勝ってアンタレスSなど重賞路線へ名乗りを上げる意義は大きい。
対抗はゼットリアン(6枠11番)。昨年2着でコース適性は証明済み。6枠11番は外めだが、団野大成騎手の阪神ダート適性でカバーできる範囲と見る。昨年「もう少し内を回りたかった」というコメントを踏まえ、今年はどこまで内に潜り込めるかが勝負の分岐点。
穴筆頭はクールミラボー(1枠1番)。最内枠×武豊という最強の組み合わせで、2年連続人気薄が勝利している仁川Sの波乱傾向と完全に合致する。昨年3着の実績から一歩前進があれば逆転は十分射程圏内。
馬券の本線はムルソーを軸にした3連複でゼットリアン・クールミラボー・ハピ・トリポリタニアへ流す形が堅実。波乱を狙うならクールミラボーからの馬単・3連単。過去2年の勝ちパターン「内枠・好位先行・人気薄」にピタリと一致する武豊×最内1番からの逆転馬券は妙味十分だ。
※本記事の情報は2026年2月27日時点のデータ・確定出走表をもとに作成しています。競馬はエンターテインメントです。馬券の購入は自己責任・余裕資金の範囲内でお楽しみください。
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